韓国生活

韓国渡航前の役所手続き「海外転出届」って? 年金、保険、住民税の話

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悩む人
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韓国へ行く前に「日本の役所でする手続き」ってなにかありますか? 旅行なら空港でパスポートを見せるだけでいいけど、留学やワーホリといった中長期滞在の場合は、なにか手続きが必要なんですかね…。よくわかっていないので教えてください。

こんにちは、こり(@kore_creator)です。
上記の疑問にお答えします(^^)

  • まずは結論から

渡航前の役所手続きとして「海外転出届をお住まいの役所へ提出するorしない」を決める必要があります。

そもそも海外転出届ってなに?という人も多いと思うので、ゼロからわかりやすく解説します。

  • 本記事の内容

1.韓国渡航前の役所手続き「海外転出届」ってなに?

海外転出届とは「今から私海外で生活しますよ〜」な書類のこと。日本でお引っ越ししたことがある方は、引っ越しの前に役所で「転出届」を出しましたよね? それの海外バージョンといった感じですかね。

というわけで、ここからは以下3つのお話をしていきます。

  • ①:海外転出届の提出が必要な人は?
  • ②:海外転出届を提出するのはいつ?
  • ③:海外転出届を提出するとどうなる?

上から順番に読んでいけば理解できるようにまとめました。ぜひご参考ください〜(^^)

①:海外転出届の提出が必要な人は?

結論からいうと、韓国に1年以上滞在する方は原則として提出が必要です。例えば、1年以上の韓国留学や韓国ワーホリ、韓国就職をする方が対象になってくるかと思います。

上記で「原則として」と表現している理由は、韓国に1年以内(短期・中期)で滞在する人でも提出してOK(※)だからです。

※役所によっては「1年以内の滞在なら海外転出届は提出できないよ」と言われることもしばしばあるそうなので、気になる方はお住まいの役所に確認してみてください。

ということで、ここまでをまとめると以下のとおり。

  • 韓国に1年以上の滞在 → 提出する
  • 韓国に1年以内の滞在 → どっちでもいい

ここまでを読み、滞在期間が1年以上の方は「そうなのね、OK了解(^^)」という感じかと思いますが、1年以内の方は「どっちなんだい!」という感じかと思います。

提出するメリットやデメリットは「③海外転出届を提出するとどうなる?」で解説しているのでぜひご参考ください。

  • 現時点で滞在期間が1年を越えるかわからない人へ

こういった方は、役所の方にその旨を伝えたうえで、海外転出届を提出しておくと良いと思います。あとから「1年を越えます」とわかってもすでに遅いのと、1年以上滞在してるのに提出していないとなるといろいろ面倒なので…。

②:海外転出届を提出するのはいつ?

海外転出届の提出期間は「韓国渡航の14日前から当日まで」となっています。仮に渡航の14日以上前に役所へ行ったとしても「後日また来てください〜」と跳ね返されるだけなのでくれぐれもご注意ください(私のことです😇)

さすがに出国当日に提出とかは怖いので、余裕をもって行かれることをおすすめします。私の場合だと当日の所要時間は10〜20分程度で終わりましたが、人によって異なると思いますし、もしなにか不備があって後日来てください〜と言われても出国当日だと行けないので…。

③:海外転出届を提出するとどうなる?

  • 1.住民票から抜ける(日本の住所がない状態)
  • 2.マイナンバーカードが無効になる(返納)
  • 3.国民年金、国民健康保険、住民税の支払い免除

海外転出届を提出することによって上記の3つが発生します。

繰り返しですが、滞在期間が1年以上の方は提出しましょう。1年以内の方はこれから説明する内容を参考にしつつ読み進めていただけると幸いです。

まず、海外転出届を提出すると「住民票から皆さんが削除」されます。このことを「住民票を抜く」といいます。つまり、日本の住所がなくなるということですね。

結果として、日本に住んでいないという扱いになり、マイナンバーカードの返納、国民年金、国民健康保険、住民税の免除が行われるということです。

ここまでを読み、「2.マイナンバーカードの返納」と「3.国民年金、国民健康保険、住民税の支払い免除」が気になっている方も多いはず(住民票から抜けるのはまあそりゃそうだわな…となると思うので1は特に説明しません)

  • マイナンバーカードの返納とは?

海外転出届を提出すると「マイナンバーカードが無効」になります。無効なので、使えません。厳密にいうと、カードそのものは自分の手元にある(=返さない)のですが、何も意味を持たない状態になってしまいます。こういった状態も返納というらしいです。ややこしい…。

ツイートのとおりで、韓国から帰国したあとに「再発行」する必要があります。写真も撮り直しとのこと。ここは仕方なし。再発行の費用は写真も含めて無料らしいので、そういうものなんだな〜と思っておいてください。

  • 年金、健康保険、住民税の支払い免除とは?

言葉のとおり、支払う必要がなくなります。というのも、海外転出届を出す=海外に拠点を移すわけなので、日本の支払いルールから抜けることになるからです。

免除と聞くと嬉しいお知らせに聞こえるかもですが、年金や保険についてはそうとも限らないので注意ですm(_ _)m

例えば「年金は免除 → やったー!→ 払わなくていいんだ → 払わない」となると、払わなかった分だけ将来の受給額は減ります😱

また、「保険免除 → やったー! → 払わなくてもいいんだ → 払わない」となると、なにも保険に入っていない状況になるわけですから、もし病気やケガをしたときの負担額が全額になります😱

ではどうすればいいのか? ここについては記事の後半でお話します。

  • 補足:住民税の免除は次年度分

先ほどに海外転出届を提出すれば「住民税が免除される」と話しましたが、正確には「転出届を提出した翌年の1月1日に韓国にいる場合は免除」となります。

わかるようでわからない…という方のためにもう少し説明をします。理解できてる方は読み飛ばしてください。

まず、住民税の課税対象は「昨年1年間の収入」に対してです。そして、昨年の収入に対して算出された住民税が翌年(昨年の次の年)の6月に請求されます。具体例を出します。

例えば、この記事を読んでいるのが2028年だとします。2028年の昨年=2027年ですよね。つまり、2027年の1年間の収入に対して課税された住民税の請求が2028年の6月に来るといった感じです。

ここで重要なのが「住民税を払うor払わない」が決まるのは、1月1日(例でいう2028年1月1日)に日本に住所をおいているか?ということ。

  • 韓国で2028年1月1日を迎える → 2027年分の住民税は免除
  • 日本で2028年1月1日を迎える → 2027年分の住民税は払う

ご理解いただけたでしょうか…? こんな感じで海外転出届を出しつつ、出国のタイミングを調整すればけっこう節約できます。

2.海外転出届の提出後にすべき年金&健康保険の手続き

海外転出届を出せば「年金、健康保険、住民税が免除される」のはわかった。でも、年金を払わないと将来受給額はどうなるの? 健康保険が免除ということは病気やケガをしたときに保険が効かないということ? といった疑問が出ますよね。

結論からいうと解決策はある

解決策を話す前にここまでの話をまとめます。

提出のメリット 提出のデメリット
国民年金 免除 将来の受給額が減る
国民健康保険 免除 医療費が10割になる
住民税 免除 なし

繰り返しですが、海外転出届を提出するだけだと国民年金の将来受給額が減り、国民健康保険の自己負担額が10割になります。後者については、韓国から日本へ一時帰国しなければいけない人にとってのリスクですね。

  • しかし、問題なしです

ご安心ください。解決策があります。

年金の受給額が減る → 任意加入すればOK

海外転出届を出すと国民年金の加入からは外されますが、任意加入制度(=加入したい人は加入してもいいよ〜という制度)があります。

  • 海外転出届の提出前:国民年金は払えよ!
  • 海外転出届の提出後:国民年金は自由だよ
    → 払いたいなら任意加入制度を利用すればOK!

加入手続きは役所にて秒で終わります。私は海外転出届を提出したときに一緒に任意加入の手続きもしました。任意加入をすると、今までどおり毎月国民年金を支払うことができます。

というわけで、将来の受給額は減らしたくない!という方は任意加入も選択肢に入れてみてください。

なお、日本への帰国後に「過去の未納分を一気に払う」という方法もあったはず…ですが、この辺は詳しくないので、どっちを選ぶかは役所の方と相談しつつ決めてみてください(^^)

医療費が10割になる → 民間保険に入ればOK

民間の保険に入れば問題なしです。
これで全額負担は回避できます(^^)

つまり、これから韓国に行くよ!という人であれば、日本で海外保険に加入したり、韓国で現地の保険に加入すればいいですよね。

また、途中で日本へ一時帰国するかも…という人は、日本にいる間の保険についても考えておく必要があります。中には「日本に一時帰国 → 役所に転入届を出す → 健康保険に加入」という方法もあるそうなのですが、滞在期間が短いと自治体によっては断られる可能性もあるとのこと。この方法が可能かどうかは役所に相談してみてください。

  • 参考までに:私の場合

私はワーホリで1年間滞在予定(日本への一時帰国の予定はなし)なので、そうすると韓国で有効な保険に入ればいいということになります。以下で進める予定です。

  • 1〜3ヶ月目:クレジットカードA社の海外旅行保険を利用(無料)
  • 4〜6ヶ月目:クレジットカードB社の海外旅行保険を利用(無料)
  • 7〜12ヶ月目:韓国の健康保険に加入(毎月1万ちょっと)

韓国に6ヶ月以上生活している方は韓国の健康保険に加入しないといけないっぽいです。私も詳しくないのですが、いきなり自宅(韓国)に保険の請求書が届くらしいです。毎月1万ちょっとの保険料が発生するっぽいのですが… 無保険よりはマシなので入っておこうと思います

ちなみに、クレジットカードを持っている方はご存知かもですが、クレカには海外保険がついています。つまり、クレカを持ってるだけで実質無料で保険を適用してもらえるので私はこれで最初の半年を耐える予定です。

おすすめのクレカは「【厳選3枚】韓国留学におすすめなクレジットカード【無料+保険付き】」で紹介しています。なお、タイトルに韓国留学とありますが、ワーホリやその他の用途でも全然使えるので気になる方はぜひ(^^)

【厳選3枚】韓国留学におすすめのクレジットカード【無料+保険付き】
「韓国留学したいんだけど、クレジットカードって必要なのかな。留学におすすめのカードが知りたいな。」←こういった疑問に答えます。海外に出るならクレジットカードは必須です。クレカを勧める理由、おすすめのクレカ、クレカを作る前に知っておくべき豆知識をご紹介します。

ということで、今回はここまで。
最後まで読んで頂きありがとうございます。